神奈川県茅ヶ崎市 S様邸 シロアリ改修工事・棟板金修理施工事例
神奈川県茅ヶ崎市 S様邸 シロアリ改修工事・棟板金修理施工事例
築30年ほどになるS様のお宅は、外壁塗装工事をしている最中にシロアリが入っていることを塗装屋さんが見つけて、あわててご主人に報告してきたそうです。
どこに相談したらいいか、色々な業者を探しているうち、弊社のシロアリ施工事例のYouTube動画を見て、「シロアリ被害にあったお宅の修理をたくさん手がけているこの会社なら安心できる!」と思い、グリーンパトロールにお電話くださったそうです。
S様のお宅にお伺いし拝見したところ、塗装屋さんが見つけた家の西側のベランダの角柱がシロアリに食べられてボロボロになっていました。
外壁は10年に一度塗装しなおす必要がありますが、14~5年期間が空いたので、ベランンダの上のパラペットの目地から雨水が浸入したのでしょう。
目地剤の樹脂が疲弊して水を通すようになって雨水が侵入し、本来は水が入いらないはずの外壁の胴サシ(2階の床位置で建物の周りをぐるりと巡り、上下階の柱を緊結して壁や梁を支える木材)に水がたまったようです。
胴サシの上に張られている金物を外してみたところ、外壁のサイディングが現れるはずがなぜか化粧板が巻かれていました。
本来は外壁は塗装されているのでその上に何か巻く必要はないので、どうしてこうなっているのか伺ったところ、実は15年くらい前に雨漏りした事があって、その際板金屋さんが修理に来てこのような状態にしたそうです。
もともとあった外壁のサイディングの上に幅の広い材木を打ちつけて、その周りに胴サシ金物を巻いて防水処理を施したのだそうです。
胴サシの下部分が黒く変色しています。これが水がたまっていた証拠です。その雨漏り工事をした際、水切りの穴をきちんと作らなかったため、胴サシの下部分に水がたまったようです。雨水が入っても胴サシ金物の下部分に排水穴があれば水がたまってシロアリの被害にあわなかったのではないかと思います。
材木がシロアリに食べられてボロボロになっていますね。たまった水が胴サシに広がってベランダの床全体に広がり、シロアリ被害が進んだのでしょう。
はがせばはがすほどシロアリに食べられた状態が広がっていてひどい状況でした。シロアリの巣やシロアリが木を食べ進んだ道「蟻道(ぎどう)」がありました。
胴サシ金物の防水のために目地のシーリングを打っていましたが、通常10年くらいで外壁塗装の時に打ちかえる予定だったのが、外壁塗装が15~16年先に延びてしまい、5年ほど前から雨水が入り始めたのではないかと推測されます。
よく見るとシロアリではなくたくさんのクロアリがいました。クロアリは木を食べません。これらのクロアリは何をしているかというと、シロアリの卵を探して走り回っているのです。
シロアリの天敵であるクロアリが入ってきたので、シロアリは逃げ出したのでしょう。
これはクロアリの卵です。シロアリの卵は透き通った色なので、こんなに白くふっくらしていません。シロアリの卵はクロアリに食べつくされて、今はクロアリがシロアリの巣を乗っ取ってこのように繁殖しているのだと思われます。
我々が板金を外したら、クロアリが驚いて、卵を自分達の巣の奥に運ぼうとしていました。
ベランダの反対側、東側の角の柱もベランダと同じようにシロアリに食べられていました。シロアリが木を食べ進んだ蟻道がはっきり見えました。
ベランダ同様、パラペットの目地から水が浸入して、シロアリ被害にあったようです。
土台は木の芯までシロアリに食べられてボロボロになっていたので、傷んだ場所をノミで掘って取り除き、新しい材木を入れて補修します。
土台に新しい材木を入れてしっかり繋いで真っ平らにします。そしてシロアリがもう入らないように薬剤を塗って仕上げます。
西側に比べると東側の土台の被害は重度ではなかったので、シロアリに食べられた木材は取り除いて、新しい木材を入れて補強しました。
新しい柱と既存の柱の接合部分には、耐震用のL字の金具を両側から取り付けて補強しました。
胴サシ部分から軒天まで目地剤無しで一気に防水できる、オーバーハング水切りを取り付けて修理します。オーバーハング水切りを取り付けることで、外壁をつたった雨水が軒天の繋ぎ目から壁内部に侵入するのを防ぎます。
こちらは玄関の屋根の上です。外壁と屋根が接している場所にある水切りの高さが足りず、ここから雨水が浸入したようでしたので、修理をしました。
パラペットの下場のシーリングを打ち直して雨水が入らないようにしました。パラペットの笠木は傷んでいなかったのでそのまま再利用します。
湿気は逃がして雨水は通さない透湿防水紙を外壁に張って、これから新しいサイディングを張って仕上げます。
バルコニーの防水の膜がふくれあがっています。2~3年前にウレタン防水をしたばかりということですが、この膨れたところが破裂して膜が切れると、ここから雨水が入って雨漏りの原因になるので、手直しが必要です。
工事をして2~3年の状態であれば、施工業者に無料で直してもらえるはずなので、修理を依頼されたほうがよいです。
こちらのお宅はバルコニーの外壁のいたるところにデザインのためのフェンスが取り付けられていました。
建物が築30年を超えていたので、外壁に入っている切込みの影響で壁が垂直水平、前後左右に歪んでいました。そこに平らなサイディング材を加工してはめ込むのが大変でした。
ここはベランダの下端です。胴サシ金物の内部に雨水が侵入して、下の部分に水がたまって、内部の材木が湿気てシロアリが入っていました。
傷んだ胴サシ金物と下地木材を交換してシロアリ消毒処理をした後、オーバーハング水切りで雨水が侵入しないように仕上げました。
東側の土台部分も修理が終わりきれいになりました。これでもう雨水が入る心配はありません。
シロアリ被害が他の場所に及んでいないか、家をぐるりと調べていたところ、屋根の異常を見つけました。コロニアルの屋根の棟板金の釘が抜けかかっていたのです。
棟板金をとめている板が下にあるのですが、その材木が30年くらい経っているので腐ってしまって釘がゆるんで浮いてきているのです。
これはほおっておくと強風が吹いた際、釘がすぐ抜けて棟板金が外れて飛ばされてしまいます。棟板金がはがれると、下の部屋が激しく雨漏りしてしまいます。
よく台風の後に雨漏り被害を訴えて来られるお宅は、この棟板金が強風で飛ばされたケースが多いのです。
こちらは棟板金が手でめくれるような状態です。釘が全くきいていません。
ゆるんだ釘は取り除いて、棟板金を外します。黒く腐って傷んだ下地だ出て来ました。ボロボロになっていますね。これでは釘がとまらないはずです。
傷んだ下地は取り除きます。
新しい下地を取り付けています。これを隙間無くきっちり収めるのにテクニックが必要です。
新しい下地が着いたら、元々使っていた棟板金を上に戻して被せ、釘でしっかり固定します。
あとは屋根塗装をすれば完成です。これで台風がきても雨漏りする心配はありません。
シロアリ補修工事と屋根の棟板金修理が終わりました。
S様は「塗装屋さんにシロアリの事を聞いた時は本当に驚きました。塗装屋さんでは直せないと言うし、出入りの大工さんはご高齢でもういないし、相談するあてがなく途方に暮れていました。
どうしたものかと考えているうちに、インターネットで検索しようと思いつき、狩谷さんのYoutube動画にたどり着きました。
狩谷さんに連絡すると、お仕事がいっぱいで一週間後の現場調査が一番早いとの事でしたが、三日後に時間が出来たと見に来てくれた時は本当に嬉しかったです。
一級建築士のハナオカさんと大工のタカハシさんに現場を見てもらい、修理できるとの回答をもらい、ホッと胸をなでおろしました。
予定よりも工事期間は長くかかりましたが、見積り通りの金額で追加請求も無く、仕上げていただいたことにとても感謝しています。グリーンパトロールさんにお願いして良かったです。」と、大変喜んでくださいました。
木部は5年おきに、外壁塗装は10年おきに塗り替えると、雨水の浸入を防げて安心です。全く何もメンテンスせずにほおっておくと、15年ほどで雨漏りやシロアリ被害にあう危険性が高まり、そうなると、建て替えや住み替えをしなくてはならなくなり、かえって費用がかかる結果となってしまいます。
良い状態で、長く安心して住み続けるには、メンテナンスが不可欠なので、メンテナンスを忘れずに行ってくださいね。